深志神社

さて、次にやってきたのはトラベルポイントの⑪の深志神社です。いよいよコースも終盤にさしかかってきました。

深志神社では「かじの葉」と「梅の花」の紋が多く見られますが、これは何故でしょうか?深志神社をタイムトラベルしてみましょう!

深志神社は小笠原氏が信濃の守護を命ぜられたとき、井川にお城をかまえたのですが(井川城)、そのお城の鬼門の方に位置しました。そこで、鬼門除けに武の神である宮村大明神がまつられるようになりました。宮村大明神の紋と言えば、そう、「かじの葉」です。宮村大明神は諏訪大社からもってこられ、この地にまつられています。ちなみに、宮村町はこの神社が来てからできて、栄えた町のようです。

時代は変わって、小笠原忠政が深志(現在の松本城)に城を構えたころ、今度はこの神社が辰巳の方角(吉祥の方)に位置したため、繁栄を祈願して天満宮ももってこられ、まつられるようになりました。天満宮の紋と言えば、そう、「梅の花」です。

これで、「かじの葉」と「梅の花」の紋が多く見られる理由がわかったと思います。城下町は血縁関係のない人たちが集まってできた集団なので、神社は祭り、行事、参拝などを通して人々のつながりを作っていく役目もあったそうです。


深志神社の敷地内にある絵馬殿ではたくさんの大小さまざまな絵馬を見ることができます。この絵馬は松本藩士や氏子などから奉納されました。深志神社は女鳥羽川以南の町人の信仰の中心だったため、多くの絵馬が奉納されています。なんと70以上の絵馬が奉納されているとか...。信仰の厚さがよくわかりますね。


また、いくつかの石碑も敷地内に置いてあります。その中から二つほど紹介します。
一つは狂歌堂真顔(きょうかどうまがお)の狂歌碑です。これは、江戸時代の有名な狂歌師である狂歌堂真顔(しかつべのまがおともいう)が狂歌歌人ながら松本の風景を美しく読んだ狂歌の碑となっています。ちなみに、石碑にはこんな歌が刻まれています。

「たてまわす 高嶺は雪の 銀屏風 中に墨絵の 松本の里」
(周りにそびえるアルプスの山々に雪が積もって銀屏風のようにきれいに見える。その中に霧でかすみがかった松本の里があり、とても美しい。)

これはおそらく松本の里の全貌が見渡せる、どこか山の上で読んだ歌だと言われています。


二つ目は菅原道真公の歌です。これは大宰府に左遷された道真が都を去る道真公が梅の花を想って読んだ歌となっています。道真公が梅の花を愛でていたことはみなさんもご存じだとは思います。ちなみに、石碑にはこんな歌が刻まれています。

「東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」
(咲きこぼれそうに咲こうとしている梅の花に、自分がいなくなってもめぐりくる春には必ず花を咲かせ、香りだけでもいいから東風(こち)にのせて自分のところへ...)

こんな別れの歌を残して都を離れ、大宰府へ向かったと言われています。
深志神社の敷地内には菅原道真公にまつわる梅の花に関するものや牛の像などもあるので、探してみてください!ちなみに、牛の像は最低でも3つはあります!

この二つの石碑は敷地全体の中心あたりにあります。こちらも探してみてください。石碑の横には木の立札も立っています。


また、深志神社の敷地の南側には、いくつか他の神社も置かれています。その神社群の正面に見た状態における左端の神社から紹介していきます。

a0167801_1492372.pngまず、一番左にある神社は「市神社」です。こちらは「市」という文字からも分かる通り、商業の発展を祈ってまつられています。市神様は飴市(あめいち)の初市のときに本町にまつられます。ちなみに飴市(あめいち)とは、毎年1月11日に行われる祭りで、主に本町・中町・伊勢町などの人の手によって行われています。昔は写真のような舞台も使われていたが、現在はもう使われてないようです。

次に、「金山神社」と「松尾神社」です。
金山様は鍛冶職人が信仰する神様です。ここには、トラベルポイント③でお邪魔した中屋のこぎり店のおじさんをはじめ、鍋屋小路にいた職人などが奉納しにきています。
松尾様は酒造業が栄えるようにとまつられた神様です。

一番右にあるのが「染殿社」です。こちらは染物師がまつった神様です。

松本にはトラベルポイント①,②でも紹介したようにきれいな水が豊富にあるため、酒造業や染物が盛んになったのではないでしょうか?みなさん、水をきれいにたもちましょうね!


これにて深志神社のトラベルは終わりです。
次はトラベルポイント⑬の銭座記念碑です!
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by mizunosanpo | 2013-06-25 14:19 | 2013旅行社みずのさんぽ


豊かなくらしは日々みずみずしくあること。水と工芸とともに街を楽しむお散歩やスポット、グッズを提案する「旅行社みずのさんぽ」と印刷表現でものづくりを楽しむスペース「井戸端プリント」の紹介


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